2017年7月、会津地域を中心に福島県の地域振興を図るため、会津地域の企業及び富士通株式会社様との協業により、福島県河沼郡柳津町に一般社団法人として設立いたしました。国内における少子高齢化が進む中、それに加えて、福島県は震災と原発事故の影響という大きな課題を抱えており、未だに風評被害による地域経済への多大なる影響を及ぼしております。ふくしま地域振興研究所は、福島県における地域創生と貴重な地域資源を活用したサステナブルな魅力あふれるまちづくりを推進することにより、地域振興と経済好循環の確立に寄与することを目的としております。
福島地域の抱える様々な問題を「農林水産業」、「観光業振興」、「商工業振興」などの観点から具体的な支援策を講ずるための企画をしています。
食は、私たちの生活になくてはならない大切なもの。そしてそれを生み出す産業が農業です。会津地域の農業を取り巻く環境は、農業従事者の高齢化と担い手不足、耕作放棄地の増加、農産物輸入増加、食料自給率低下など、厳しい状況が続いています。
当研究所では、センサー技術やAI・ロボット技術などのICT要素を加味しながら、会津地域の農業の活性化を目指し、農作物の品質・収量の向上、効率化、ブランド化、販路拡大など、様々な課題に取り組んでまいります。
会津地域は、自然に恵まれ、歴史と伝統に培われた地域文化が強く根付いている地域であるとともに、東日本大震災においては直接的被害もほとんどなく、災害に強いまちを実証しました。しかし、震災前には多くの観光客で賑わったこの地域も、震災や原発事故による風評被害の影響で訪れる観光客数も大幅に減少しました。
当研究所では、これまでも日本有数の観光地であった会津地域が、これからも観光先進地としてのポジショニングを確立するために、AIやAR/VR等のICT技術を活用して、観光客の利便性の向上やおもてなしサービスレベルの高度化・進化に取り組んでまいります。
都市部への集中による人口の流出や従来型産業の停滞によって疲弊した地方は、高齢化率の上昇、補助金や交付税の削減だけでなく、災害や電力への不安、超円高による地元企業の海外移転や衰退、TPP交渉参加などによって、非常に厳しい状況に追い込まれています。会津地域も例外ではなく、地域経済を立て直すための活性化政策が急務となっています。
当研究所では、地域経済の活性化における「地域を豊かにするための正しいICTの使い方」を実践し、あらゆるICT技術を駆使しながら会津地域の経済活性化に大きな貢献ができるよう取り組んでまいります。